🎵 Handkerchief 🎵
Triumphs Kingdom
解説と物語
ふたごの姉妹が初めて体験する、
シェアできない切ない感情
中学生のユーとミー。ふたりは一卵性双生児の姉妹。
生まれた時からずっと、どんなことでも一緒。
隠し事ひとつなく、なんでもシェアしてきた。
食べ放題のレストランだって、話題の恋愛映画だって、一人分の料金で二人分楽しんじゃう。
ユーが苦手な数学の追試も、得意なミーが代わりに受けても誰も気づかない。
ふたりに違いがあるとすれば、ミーの頬に小さなほくろがあることくらい。
そんな絶対的信頼関係のふたりに、いつもとは何かが違う時間が流れはじめる。
ハーフで色白、肩幅が広くて笑うと八重歯がのぞく素敵な男の子、同級生のマークが彼女たちの前に現れたからだ。
1999年、世の中はY2K問題で世界が終わると大騒ぎしていた年。
シェアすることのできない“初恋”という感情に揺れるユーとミー。
二人の忘れられない夏が、まもなく終わりを告げようとしていた…。
THITIYA “BAIPOR” JIRAPORNSILP
ユーとミーを演じるのは、本物の双子?
話題の新人女優ティティヤーをチェック!
この映画を観た観客の多くは、ふたごのユーとミーを一人の女優が演じていたことに驚きを隠せないだろう。その女優とは、本作がデビューのティティヤー・ジラポーンシン。プロデューサーが知人のインスタに載せていた写真を偶然見つけて大抜擢した逸材だ。
ユーとミーの心を奪う誠実な少年マークを演じたアンソニー・ブイサレートも、本作が映画初出演。ベルギーとタイの両親を持つハーフで、包容力のある優しさは、ユーとミーならずとも魅了されるに違いない。
ANTHONY “TONY” BUISSERET
ふたご姉妹の監督によるふたご姉妹の映画
〜 タイ版A24“GTH”の先鋭チームが結集!
監督は本作が長編映画デビューとなる、ワンウェーウ・ホンウィワットとウェーウワン・ホンウィワットの二人。彼女たち自身も一卵性双生児の姉妹。歳の離れた姉妹とも、同い歳の女友達とも違う、双子の姉妹だからこそ感じる繊細な感情を、ユーとミーを通して見事に描いている。
また、プロデューサーに『女神の継承』などの監督で知られるバンジョン・ピサンタナクーンが名を連ねているのも話題。彼が自分以外の監督のプロデュースを手がけるのは本作が初めて。
製作・配給を手掛けるのは、タイ版A24と言われる “GTH”。ホラー映画を得意とするが、『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』『ハッピー・オールド・イヤー』などのアート作品も製作。また日本の『BLUE GIANT』やA24の『パストライブス/再会』などの外国映画のタイ配給にも取り組んでいる。
WANWEAW & WEAWWAN HONGVIVATANA
キャスト
ユー / ミー (二役)
ティティヤー・ジラポーンシン
THITIYA “BAIPOR” JIRAPORNSILP
2005年1月4日生まれバンコク出身。中華系タイ人のティティヤー・"バイポー"・ジラポーンシンは、本作で華々しいスクリーンデビューを果たした。当初は本当の双子の俳優を探していたが難航していた時に、プロデューサーのバンジョン・ピサンタナクーンが、友人の写真家のフェイスブックで彼女を見つけ、この映画のオーディションに誘った。結果、制作サイドは全員一致で彼女を主役に即決。さらに二役を演じさせることに決めた。モデルとしても活躍し、歌手Billkinの曲「Please Please」のMVにも出演している。本作のマーク役のアンソニーとは、2023年にGDH559の映画「Not Friends」で再びタッグを組んだ。
Instagram: @bbaiporuary
マーク(ファラン)役
アンソニー・ブイサレート
ANTHONY “TONY” BUISSERET
2004年9月20日生まれバンコク出身。アンソニー・"トニー"・ブイサレートはベルギーとタイのハーフ。テレビシリーズに端役で出演した後、本作で準主役に大抜擢、映画デビューを果たした。田舎出身のマークとは対照的に、彼はバンコク在住の都会っ子であるため、役作りのためにタイのイサーン地方(東北地方)に住み、そこで暮らす人々の生活や習慣を学び、東北方言も習得した。2本目の映画出演作「Not Friends」でティティヤーと再びタッグを組み、友情と映画作りに奮闘する高校生役を主演した。
Instagram: @anthonybuisseret
スタッフ
監督・脚本
ワンウェーウ & ウェーウワン・ホンウィワット姉妹
WANWEAW & WEAWWAN HONGVIVATANA
実生活でも一卵性双生児のワンウェーウ & ウェーウワン・ホンウィワット姉妹は、これまで主にテレビシリーズやMVの監督・脚本家としてキャリアを積んできた。彼女たちの繊細で豊かなニュアンスを表現するアプローチは高い評価を獲得している。
特にタイの高校生たちの赤裸々な問題をセンセーショナルに取り上げ、社会現象とも言えるヒットを飛ばしたドラマシリーズ『Hormones The Series』(2013-2015)に携わり、全3シーズンで共同脚本家を務めている。
プロデューサー
バンジョン・ピサンタナクーン
BANJONG PISANTHANAKUN
国内外から高い評価を受け、言わずと知れた『心霊写真』(2004年)の監督でもあるバンジョン・ピサンタナクーンは、ホラーの名手でもありながら、人情味あふれる作品も得意なタイ映画界の鬼才。2013年の『愛しのゴースト』はタイ映画史上最高の興行収入(全国興行収入10億バーツ、観客動員数1,000万人)を記録した。2016年北海道ロケをした『一日だけの恋人』はタイ人の間に北海道ブームを起こし、2024年にはインド映画がリメイク版を製作中。また韓国のナ・ホンジン監督がプロデュースした『女神の継承』が日本でも大ヒットを記録したことは、記憶に新しい。本作は彼が初めて自分以外の監督のプロデューサーを務めた作品でもある。
Instgram:@banjong_p
映画の舞台となった街
時計台がランドマークのノスタルジックな田舎町
ナコーンパノム| Nakhon Phanom
Location
ユーとミーが母親の田舎に行き、マークと再会するのはタイのイサーン地方と呼ばれる東北部の街、ナコーンパノム。バンコクのドンムアン空港からナコーンパノムまでは1時間半で着く。本作のようにバスで行く場合は、バンコクのモーチットバスターミナル(BTS Mochit駅が最寄り)からナコーンパノムのバスターミナルまで約700キロを約10時間かけて行く。ナコーンパノムはメコン河を挟んで対岸はラオスの国境の街で、街中にはラオス文化の影響を受けた寺院がある。ナコンパノムを象徴する場所が、メコン川沿いに立つ約18メートルの高さの時計台。これはインドシナ戦争の際にベトナムから難民がナコーンパノムに避難してきた際に感謝の意を込めて建てたと言われている。マイクとユーがバイクで2人乗りして、信号待ちで停まった目の前にある赤い建物は“サーンジャオポームーンナコーンパノム”といい、中国式の神社。マークとミーがボートに乗ってデートする蓮の花が浮かんでいる場所は、タイ語では“タレ―・ブアデーン”(赤い蓮の海)と呼ばれるが実際は池である。
挿入歌
About the Pop Songs used in the film
劇中で使われるポップソングについて
Triumphs Kingdom & Zom Marie with Billkin
本作は映画と同じ1999年にBakery Musicというインディーズ レーベル傘下のDojo Cityからデビューした BOと JOYCE 2人組からなる女性アイドルグループ、トライアンフ・キングダム(Triumphs Kingdom)の曲が2曲使用されている。トライアンフ・キングダムは、アムラーやカハラーのような日本のカワイくてセクシーなファッションを取り入れ、キャッチ―な歌詞とリズムで大ヒットしたガールズデュオ。
劇中でユーとミーがマークについて恋話する時に踊りながら歌う、『夜来香』のメロディーから始まる曲『Handkerchief』、そしてミーや子供たちがイサーンの楽器ピンで弾き語り、エンディングソングとしても使用されている『You & me』も当時の大ヒット曲。エンディングソングロールではオリジナルのTriumphs Kingdomによるスローバラード版と、現在タイで絶大な人気があるシンガー、Zom Marie と Billkin のアップテンポなアレンジカバー版の2バージョンの『You & me』を聴くことができる。
Triumphs Kingdom
Handkerchief
Triumphs Kingdom ver.
You & me
Zom Marie & Billkin ver.
You & me
You & Me & Me เธอกับฉันกับฉัน (Original Motion Picture Soundtrack)
Chapavich Temnitikul
Cast
ティティヤー・ジラポーンシン(ユー/ミー) アンソニー・ブイサレート(マーク-ファラン*ファランだけ級数下げ)
スパクソーン・チャイモンコン(母) ナティー・ガームネオプロム(父)
ナットワサー・シーヌデート(スタンドイン)
ガルナー・ルークトゥムトーン(祖母) ガンタポン・ジンダータウィーポン(トー)
Stuff
監督・脚本 : ワンウェーウ & ウェーウワン・ホンウィワット姉妹 プロデューサー : バンジョン・ピサンタナクーン エグゼクティブ・プロデューサー : ジーナ・オーソットシン / ジラ・マリクン/ ブッサバー・ダーオルアン/ パイブーン・ダムロンチャイタム プロデューサー補 : ワンルディー・ポンシティサック / タナヌット・エブラヒム / チェンチョンニー・スーンソーンサラトゥーン / ヤンナスマ・タニットラインプロデューサー : スイモン・テーチャースピナン 撮影 : クリッサダー・ナーカゲート 編集 : マヌッサ・ウォラシン / エッカリン・トゥングラット 音楽 : チャパウィット・テムニティクン 美術 : ソンサック・カムティラ 衣装 : カシデート・スンタラーンチュン プロダクションマネージャー : アンヤポーン・ウォララットタナピタック
[ เธอกับฉันกับฉัน | 2023年 | タイ映画 | タイ語 | 122分 | 1.85:1 | 5.1ch | DCP & Blu-ray | 映倫区分 PG12 ]
劇場営業(一部の劇場を除く) : FLICKK 関西地区宣伝 : Ngrowing 東海地区宣伝 : リバブック 北海道地区宣伝協力 : palmyra moon 協力 : 白田麻子
デザイン : HYPHEN 日本版予告編制作 : LAUGH GRAPHICS 字幕翻訳 : 宮崎香奈子 字幕監修 : 高杉美和
配給・宣伝 : リアリーライクフィルムズ 後援 : タイ国政府観光庁